国際バカロレア(IB)情報

2026.09.15

バカロレアとIB(国際バカロレア)の違いとは?フランスの制度と国際資格を比較


「バカロレア」について調べていると、国際バカロレア(IB)の情報だけでなく、フランスの大学入学資格試験に関する情報にもたどり着き、「これは何のことだろう」と思った方もいるのではないでしょうか。実際に「バカロレア」と検索すると、関連キーワードに「バカロレア フランス」が表示されることもあります。

結論からお伝えすると、この2つはまったく別の制度です。この記事では、フランスのバカロレアと国際バカロレア(IB)、それぞれの特徴と違いを整理してご紹介します。

1. 「バカロレア」という言葉の2つの意味

「バカロレア」という言葉が使われる場面は、大きく分けて2つあります。

1つ目:フランスの高校卒業資格試験としての「バカロレア(Baccalauréat、通称バック)」

フランス国内の教育制度の一部で、フランス語で「バック」と略されることもあります。

2つ目:世界共通の教育プログラムである「国際バカロレア(International Baccalaureate、IB)」

日本で単に「バカロレア」という場合は、こちらのIBを指していることがほとんどです。

名前が似ているため混同されがちですが、運営団体も対象国も試験の仕組みもまったく異なる、別々の制度です。

2. フランスのバカロレアとは

フランスのバカロレアは、フランス国民教育省が管理する国家試験で、1808年にナポレオン・ボナパルトの時代に導入された、200年以上の歴史を持つ制度です。高校教育の修了を認証する試験であると同時に、フランス国内の大学に進学するための資格でもあります。

2021年度からは試験形式が改められ、共通科目に加えて生徒が専門科目を選択する仕組みになっています。合格率は年々上昇しており、2019年時点では受験者の9割以上が合格し、18歳に達したフランス国民の8割程度がバカロレアを取得しているとされています。バカロレアを取得すると、原則としてフランス国内のどの大学にも進学できる仕組みになっている点も特徴です。

3. 国際バカロレア(IB)とは

一方、国際バカロレア(IB)は、スイスの非営利教育団体「国際バカロレア機構」が提供する、世界共通の教育プログラムです。フランスの国家制度であるバカロレアとは異なり、世界150以上の国・地域、5,000校以上で採用されており、特定の国に限定されない国際的な資格である点が大きな特徴です。

IBの仕組みや、日本国内での広がりについては、こちらの記事で詳しく解説しています。国際バカロレアとは(仕組み・メリット・日本での広がり)はこちら

4. 両者の違いを比較

フランスのバカロレアと国際バカロレア(IB)の違いを整理すると、次のようになります。

項目 フランスのバカロレア 国際バカロレア(IB)
運営団体 フランス国民教育省 国際バカロレア機構(非営利団体)
対象 主にフランス国内の生徒 世界150以上の国・地域の生徒
性質 フランスの高校卒業・大学入学資格 世界共通の教育プログラム・国際的に通用する資格
導入時期 1808年 1968年(国際バカロレア機構の設立)
日本との関係 直接の関係は薄い 国内に認定校があり、大学入試でも活用が広がっている

このように、対象としている国や運営の仕組みが根本的に異なるため、「バカロレアを取得すればIBの資格にもなる」といったことはありません。

5. なぜ検索するとフランスのバカロレアの情報も出てくるのか

同じ「バカロレア」という言葉が使われている理由の一つは、名前の由来が共通している点です。国際バカロレア(IB)の名称は、もともとフランスのバカロレア制度が持つ「大学進学のための国家的な資格」というイメージを参考にしてつけられたとされています。そのため、名前は似ていても、実際の制度としては独立したものになっています。

「バカロレア」というキーワードだけで検索すると、フランスの教育制度に関する情報も検索結果に表示されることがあり、IBについて調べていたはずが「これはフランスの話だった」と気づく方もいるようです。

6. よくある質問

Q. フランスに留学すればバカロレアを取得できますか?

A. フランスの高校に正規で通学し、必要な課程を修了すれば取得できる可能性はありますが、フランスの教育制度に沿って学ぶ必要があり、短期の語学留学などで取得できるものではありません。

Q. 日本の大学入試でフランスのバカロレアは評価されますか?

A. 一部の大学では留学生向けの入試制度の中で考慮される場合がありますが、日本国内での活用実績という点では、認定校数や入試での活用大学数が多い国際バカロレア(IB)の方が広がっています。

Q. IBにも「バカロレア」という名前の資格がありますか?

A. IBのディプロマプログラム(DP)を修了すると「IBディプロマ」という資格が得られます。これも「バカロレア」の一種と説明されることがありますが、フランスのバカロレアとは別の、国際バカロレア機構が発行する資格です。

まとめ

「バカロレア」という言葉には、フランスの高校卒業資格試験と、世界共通の教育プログラムである国際バカロレア(IB)という、2つの異なる意味があります。日本で子どもの進路として検討する際に関係してくるのは、多くの場合IBの方です。

IBの仕組みやメリット、日本での学校選びについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

国際バカロレアとは(仕組み・メリット・日本での広がり)はこちら
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